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白と黒の境界線

日々徒然をネットの隅に残す記録簿 気まぐれに更新中

ただの庶民がお嬢様女子校に入ったらなんかいろいろと凄かった話

かつて筆者は中学受験をし、中高一貫の私立女子校に通っていた。
本当は公立に進むつもりだったが、いじめにあいたくなかったので親に頼み込み、私立に入れてもらったのだ。
(結局、その学校でいじめにあってしまうのだが…)

まぁ、どどのつまりただの庶民。

その庶民が、所謂お嬢様女子校みたいなものに入ったら、いろいろと凄かったという話をしようと思う。

「中学受験」
よく電車で「四角い頭を丸くする」といった広告を目にするたびに昔の思い出がパッと浮かんでくる。

Nバッグに憧れていたが入塾すらできなかったあの日
模試に間に合わなくて敵前逃亡したあの日
第一志望に落ちたあの日…

なんだどれも良い思い出じゃないな!

それはともかく、中学受験をするような家庭はやはり金持ちの娘さんが多かった。

受かった女子校で、筆者は浮いた存在であったが、親友と呼べるような子が何人かできた。
その子たちも例に漏れず両親が金持ちだった。

【今でも親友ライン】
海外にも支社を持つメーカーの社長令嬢のA子
両親が教師のB子

【中高で途絶えた仲】
母親が教師のC子
歯医者の娘のD子(医者の娘は各種いたが、D子曰く歯医者は医者の中ではヒエラルキーが一番下らしい)

【あまり仲良くなかったが付き合いがあった】
薬剤師の娘のE子
大学教授の娘F子
帰国子女G子

等がいた。

この中で一番ぶっ飛んでたのは、メーカー社長令嬢のA子だった。

A子は黒髪ショートの清楚系美人。
もう本当に絵にかいたようなお嬢様だった。

中学生で月に何万のお小遣いを貰っていると言うだけあって、金の使い方が全然違うのだ。

当時筆者は財布すら持ち歩かない日があるほど、金と縁のない生活を送っていた。
なので、洋服などもずいぶん無頓着だったかと思う。

こんなエピソードがある。

ある日A子とB子とC子の四人で遊びに出掛けた時、筆者は全身ユニ○ロコーデで登場した。
Tシャツにパンツスタイル。
自分で言うのも何だが、本当にダサかったかに思う。
すると、おもむろにA子が

「その服気に入らない」と、言い出したのだ。

「気に入らないって…」

筆者は明らかに動揺していた。

(いや確かにダサいかもしれないけど、お洒落とかよくわからんのだから、仕方ないし、ユ○クロだって着る人が着れば洒落乙になるんだぜ…。
気に入らないって…全国の○ニクロ愛好者を敵に回すような発言は如何なものか!?)

頭の中でいろいろな言い訳がグルグル回っていたかのような気がする。

そんな中、A子はとんでもない提案をする。

「よし、じゃあ今日は着せ替えしよう」

着せ替え!?

なんだそれは…。

A子の言う着せ替えとは、デパートの服屋を回りながら筆者に着せ替えをしようというものらしい。

なんだ試着か。ちょっとの安心感。
しかし、デパートの服屋にも行ったことない筆者にとっては斬新な遊びだと思えた。

B子とC子も同意し、新宿のル○ネだのマ○イだのを初めてはしごすることになった。

着せ替えは意外と面白かった。
A子たちがコーデした服を次々と試着するのだ。
店員さんもプロトークでおだててくれるし、友人たちも「かわいー」と狂ったように繰り返してくれたからだ。
その店に飽きたら次の店。まさに試着荒し。

これが…女の子の遊びなんだ…!

趣味がゲームとハーレムアニメを見ることの筆者にとっては未知の領域だった。

着せ替えも終盤に差し掛かった時、急にA子がこう言った。

「綾長ちゃん(筆者)はどの服が一番だった?」と。

どの服?全部可愛かった。
でも、自分の癖で、選んでもらった服を試着する前に値札をまず見てしまった。
たかが「上に着るやつ」で万超えするような服たち。
こんなのどれも選べないではないか。

「うーん」と唸っているとA子が
「あれとあれのコーデが一番だったと思うな」
と、店の名前を出す。
B子とC子も「ねー」みたいな同意をしていたかに思う。
そして、A子はとんでもないことを言い出す。

「よし、全部買おう」

!?

全部買おう?誰が誰に?

そのまま腕を引かれて、されるがままに再度服を試着すると、A子はそのままその服を購入したのだ。

実にトータルコーデで5万以上はあったかと思う。
(社会人には別にそんな高い服でもないと思うが、当時の筆者にはとんでもない贅沢だった)

「いや、こんなの悪いよ、絶対親に怒られる」

「いいって。私がやりたいからプレゼントしてんだから」

不思議ちゃんのB子は途中どっかで消えたりしていたので、購入時にはいなかったが、さすがに真面目なC子はぽかーんとしてた。

その後、筆者は人生初のひらひらミニスカートに茶色いブーツ、白のカットソー、何か皮の上着を着せられ、行方不明になってたB子と合流し、四人で甘いものを食べに行った。

ユニクロの服とぼろぼろの靴はA子に荷物になるから捨てたら?と言われたが、ちゃんと持ち帰った。

後日、自分の親がA子の親にお礼を言いにいったが、「良いんですよ~」と呆気なく帰されてしまった。

当時のA子の金の使い方は、やはりぶっ飛んでいた。(今はだいぶマシになった)

ちなみに今A子は大学事務の仕事を辞め、パティシエになるために勉強中である。

なんというか、これが本当のお嬢様だったんだろうなと今にして実感できるようになった。