白と黒の境界線

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社会の底辺からムンクの叫び~他者と比較しないと生きられない人へ~

 

vilar5275.hatenablog.com

この記事を見た瞬間、

どうしようもないほどの「あっ!」としたような感情が溢れてきた。

 

要約すると、炎上した彼女のブログには、

「人は職業によって身分の序列があり、最下層とは口も聞きたくない」

というものであった。

しかも女子大出身で、他の記事でも女子校について触れている。

 

何故だか彼女のことを「可哀想な人だ」と思って居ても立ってもいられなくなった。

「女子校に囚われたならず者がいる!!」

まず最初に付け加えておくが、皆が皆そうではないということだ。

しかし、女しかいない環境に長くいると、彼女たちの行動原理に潜むものが見えてくる。

それは、他者との比較と自分の立ち位置の確認である。

彼女たちは、小さい頃からお受験やママ友品評会などで他者と比較され育ってきた

いつしか自分たちもお互いを見合い、どの程度の人間なのかを評価するようになる。

 

  • 可愛い子
  • お金持ちの子
  • スタイルの良い子
  • 成績優秀な子

 

己にないものを持つものがいると、時として憧れ、時として嫉妬が芽生える。

それを言葉にしないのが怖さでもあるが、

「あの子の方が○○」という劣等感、

「私の方が○○」という優越感のミックス感情を持ったまま女の園を生きていく。

 

特に彼女の出身校は「3S」と呼ばれるブランド校で、

偏差値は高くないがプライドは高い「お嬢様たち」が少なからずいる学校だ。

 

中高大とエスカレーター式に上がっていき、女子大までいくと、それはピークに達する。より優れた男に選ばれるために彼女たちは肉食となるのだ。

 

こんな環境を目にしたならず者は、絶えず他者との比較でしか生きられない。

自己を確立できない。

 

だからこそ彼女の「社会的階層論」は、

女子校に囚われたならず者の一つの形だと可哀想に思ってしまったのだ。

 

ここで、彼女の考える社会的階層を引用する。

第1階層 上級公務員、経団連加盟大企業勤務者、難関国家資格、成功した起業家。配偶者含む

第2階層 2流中規模会社勤務者。 2流公務員

第3階層 中小企業勤務者、ニート

第4階層 フリーター、非正規社員派遣社員、飲み屋、風俗嬢など売春婦

これを筆者に当てはめると、とんでもない矛盾が見えてくる。

 

筆者の前職は第3階層であったが、今は無職の公務員浪人というニートなので、

なんと身分が変わらないのである。

 

日本国憲法には勤労の義務がある。

働かない人間は義務を果たしていないのに身分が上とは、

そんなのはただの違憲である。

 

他者との比較から逃れるためには

筆者は万年女子校というならず者であるが、他者との比較からは早々と撤退することができた。

筆者を救ったのは学問や書物との出会いであった。

 

敬愛すべき文化人類学者のレヴィ=ストロースは、

「未開」社会の先住民と近代社会の文化人の間に優劣はない。

やってることの根本は何ら変わりはないでしょという構造主義を提唱した。

 この社会にもそれは当てはめられる。

 多様な働き方と多様な価値観がそこにあるだけでそこに優劣はないのである。

 ここの難しいところは、彼女の思想もまた一つの価値観でしかないというところであるが、

もし筆者が他者との比較でしか自己を確立できない人間であったら

古代アメリカ文明を「野蛮」と称して侵略し、亡き者にした西洋人のように

ただ否定して蔑むだけのつまらない人間になっていただろう。

 

だからこそ、この記事を見た瞬間、

声にならない感情が「あっ!」と溢れてきてしまったのだ。

「女子校に囚われたならず者がいる!!」、と。