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特別区の志望区役所選択はどうやって決めれば良いか

こんにちは、綾長です。
今日はタイトルの通り、特別区(東京23区)の志望区役所の決め方について書こうと思います。

【首都東京の中心地、特別区
東京在住のみならず、地方からも受験者が多い特別区職員。毎年1万人近くの受験生が合格の切符を手にするために東京にやってきます。この特別区職員の採用手順は一風変わっています。
23区役所と3組合が一括で特別区職員採用試験を行い、最終合格者がそれぞれの区役所および組合から呼ばれ、面接に合格すれば勤務先が決まるというややこしい順番なのです。さらに区役所・組合の面接で一回目の提示で合格内定もあれば、駄目で二回目、三回目と複数の面接を受ける可能性もあります。
通常の公務員試験であれば、希望の官公庁を受験し、合格すればそこで働けるというフローを取ることが多いと思います。しかし、特別区職員の場合、志望はエントリー時に3つまで出せますが、全く希望していない区役所や組合から声がかかるということが起こり得ます。区によっては人気、不人気の区というのもあり、志望者が多いと上位合格しなければ呼ばれない区もあるようです。最終合格者の倍率は近年5~8倍程度で、そのうち毎年半数の合格者は辞退してしまうと言います。この理由は、日程が被る主要な試験があまりないので、とりあえず受けるという人もいれば、内定した区などに不満があって蹴るということもあるのではないでしょうか。それだけに、たとえ希望が通らない可能性があるとしても、自分の納得のいく志望区を出す必要があると言えるでしょう。

【志望区はどうやって決めればいいの?】
やり方はいろいろあると思います。特別区人事委員会のホームページに23区の紹介ページがありますので、そちらを見て比較する、実際に気になる区を街歩きしてみる、合同説明会に参加するなど。

私の周りの受験生を見てみると、以下のケースで志望区を決めた人がいました。

①地元だから
これけっこう多いです。区によっては職員の4割が区民という所もあります。やはり自分が育った街で働きたい、土地勘があるので親しみが持てる、家から勤務先が近い、両親の介護に都合が良い、などいろいろメリットがあるからでしょう。
後は、単純に一番知っている区を志望しておけば、面接でもアピールしやすいという利点も。逆に言えば「地元だから志望しました~」パターンはわりといると言えるので、「地方+α」の志望理由で他の受験者と差をつける必要性もあると思います。

②出身の大学があるから
これもよく見ました。地方から上京してきた方は特にそうなんじゃないでしょうか。大学の近くに住んでいて第二の地元パターンになったり。私の内定先の区も出身大学の所在地です。実際に大学の就職先情報を見返してみると、ちらほらその区に就職した先輩方がいました。
さらに興味本位でいろいろ調べてみると、東京大学から区役所に就職する人も僅かながらいるようで。その内訳は、文京区や千代田区←大学所在地だしわかる。 豊島区や中野区←なるほど、オタク街。 という感じでした。

③政策や区の特色に興味を持ったから
23区一括採用といえど、地域性は全くの別物なんじゃないでしょうか。下町の風情漂う足立、葛飾、墨田、江戸川。ビジネス街の都心千代田、港、中央。繁華街で賑わう渋谷、新宿、豊島。閑静な住宅街世田谷、杉並。羽田空港を構える大田…………などなど。これだけ顔ぶれも変わるとその区が抱えている課題や力を入れている政策も変わってくるでしょう。例えば、国際色が強い所で働きたいなら区民の1割以上が外国人の港区、羽田空港を持つ大田区などがあげられるでしょうし、観光に力をいれたいなら、観光地である新宿区や渋谷区などもあげられるでしょう。また、待機児童問題に関わりたいなら、区民が23区で一番多く、待機児童も多い世田谷区でしょうし、貧困問題(こどもの貧困など)を解決したいなら、足立区や台東区など低所得者が多い所も選択肢になるでしょう。
さらに、先進的な政策が多いのも特別区です。品川区の小中一貫教育、渋谷区のLGBTパートナーシップ制度(同性婚)、近年ではオリンピック・パラリンピックに関する事業も豊富です。人口や企業が集中している、その分住民のニーズや多様性を受け入れる必要性がある、ということで、地域性や求められるニーズから自治体を選ぶというのも良いでしょう。

④イメージや財政力
ベストセラーにもなった「23区格差」だとか、ネットでそこかしらに呟かれる23区ランキングだとか、区のイメージを気にする人は意外と多い印象です。確かに都心の方の区だと「丸の内OL」や「港区キラキラ女子」だとか何だか華やかなイメージですね。下町の区は江戸っ子っぽいし、郊外の高級住宅街区は誇りを持った人が多そうだとか。区民の気質みたいなのはありそうですね。
これは勝手なイメージですが、下町や郊外の方は住民参加に積極的な人が多そうだけれど、都心はあまり区役所の事業に興味なさそうだなぁ、なんて思ったりします。ただ、実際は人によるというのが大きいでしょうから、区のイメージであまり一喜一憂するものでもないと思います。それこそどの区も「○○区には負けない」、「イメージアップ戦略」など仕掛ける姿勢、切磋琢磨する姿勢は変わらないでしょう。
ただ、財政力というのは、実際に行える政策に絡んでくると思います。特別区には東京都や23区で徴収した税金を調整・分配する仕組みはあるといっても、交付金を受け取っていない港区と23区でも貧乏な下町の区とでは、使える金も変わってくるでしょう。ただ、どこの自治体も財政難なのは同じなので、財政力が高い自治体に行ったから何でもできるという訳ではないと思った方がいいでしょう。
何より特別区は都庁の権限が非常に強いそうです!

【志望選択は計画的に】
予備校講師の中では、「どこの区から呼ばれるかはわからないから志望区はそんなに悩むものじゃない」という人もいます。が、特別区の採用案内には、「必ずしも希望通りにはならないが、第一志望を考慮にいれて提示を決める」といった記載があります。噂ですが、渋谷区のように第一志望者を全員呼ぶ区もあります。採用予定人数が多い区を第一志望にすれば、第一提示に呼ばれる確率も上がるでしょう。
また、江戸川区のみ独自採用しているので、江戸川志望の方は必ず江戸川区から呼ばれ、採用されます。これは単願になるので、他の区や組合から採用される、呼ばれる可能性はなく、本当に一発勝負になります。江戸川区以外であれば、第一提示を落ちたとしても、次の第二提示に呼ばれる可能性が高く、採用漏れ(最終合格したのに採用されない)がない限り、どこかには採用されます。
ちなみに競馬組合は第一志望に入力した人しか呼ばないそうです。組合系が第一志望の方は必ず希望の組合を第一志望に入力しましょう。
一方で、志望区を入力しないという選択もできます。知人に港区を第一志望にして、第二、第三志望は入力しないという受験者がいました。そして、第一提示に呼ばれたのは、なんと組合! 区役所志望のため第一提示を辞退したそうです。入力しないということは、どこから呼ばれるかはわからないので、本当にソーシャルゲームのガチャみたいなものになってしまいます。本当に江戸川区以外のどこでもいいという人以外は志望区を入力しないのは避けた方がいいと思います。
また、受かりやすいから人気のなさそうな区で固めるのも辞めた方がいいです。上位合格してしまい「もっと人気の区にも行けたのに~」と後悔することになるからです。進路を決める大切な試験です。可能な限り納得のいく選択をしたいですね。それなら、自分の行きたい区で固めるようにした方が良いのではないでしょうか。
聞いた話では、第一提示が全く希望ではない区から来ても、落ちてからの第二提示で第一志望から提示がきたという人もいます。
希望が出せる訳ですから、エントリーまでに計画的に志望区または組合を3つ選んでおくのが理想的だと思います。あと、エントリーから実際に区の面接まで数ヶ月日が空くので、どこを選んだか印刷やメモをとっておくなり記録に残すことをオススメします。

ただ、一番大切なのは試験に受かることなので、もちろん勉強が第一なんですけどね(笑)