白と黒の境界線

日々徒然をネットの隅に残す記録簿 専門は社会教育と文化振興

脱世間的な生き方

お金がなくても生きていける、世間から離脱しよう、みたいな本やブログが流行っている。各言う私も中島義道先生の「人生を半分降りる」という価値観には共感している。競争はしない、大きな希望も持たない。けれど、全てを諦めた訳ではない、一歩引いた人生。しかし、脱世間的な生き方を実践できるかというとまた難しくて、私なんかは割りと無難な生活を選んでしまう傾向にある。降りると言っても、精神的な降りるでしかない。

そんな中で、「年収90万円で東京に暮らしている人がいる」という事実は本当に衝撃的だった。大原扁理氏、東京で6年も隠居生活をしていたらしい。以下は著作。

「20代で隠居」大原扁理 K&Bパブリッシャーズ 2015
「年収90万円で東京ハッピーライフ」大原扁理 太田出版※ 2016

週休5日、2日だけ働いて最低限の収入で暮らす。自宅は東京の多摩地域でバストイレ・ロフト付き家賃2万8千円。時には野草すらも食べるという。引きこもりでも、普通のサラリーマンでもなく、隠居生活。ここまで行ったら賞賛されてもいいくらい。ちなみに今は台湾で年収60万円で暮らしている。

参照:http://president.jp/articles/-/22705?display=b

日本で集中的に働いて、その稼ぎを使って海外で暮らす生き方を「外こもり」というそう。お金がなくなったらまた日本に戻ってアルバイトして海外へ……の繰り返し。日本より物価や生活水準が低い国だからできるのだろう。凄いなー。

私はやりたい仕事が公共サービスであること、自分が女性なので生活が男性より手間がかかる面から、同じようにしたいとは思わないし、真似することもできない。けれども、こういう人生もあるという事実は大切なことだ。

生き方の多様化と言っても、まだまだ知らない人生がたくさんある。書籍やブログの楽しさってそういう全く違う人生や価値観を覗き見ることができることなのだろうな。

※年収90万円~を出している太田出版さんは毎度攻めた本を出している。元少年Aの「絶歌」、「完全自殺マニュアル」と。絶歌を図書館に所蔵するかというのは随分揉めた。だから、この本が所蔵されているかどうかは地域によってバラツキがあると思う。所蔵しても1冊のみで未だに予約100件以上入って5年待ちなど。実は隣自治体ではすぐに借りられるのにね!