白と黒の境界線

日々徒然をネットの隅に残す記録簿 専門は社会教育と文化振興

生めば税金納めてくれるとでも思っているのか

加藤衆院議員「子供は3人以上を」 

杉田水脈氏「LGBTは生産性が無い」

その他多数「子供生みましょう、少子化を改善しましょう」

最近ほんと多いよね、こういうのね。

この辺の誰がどんな話したとか政治っぽい話は嫌いだからここではあまり触れたくないけれど、前からずっと思っていたことがあるんですよ。

「子供を生めば将来税金を納めてくれると思っていませんか??」

これ不思議で、どこのお偉いさんも生まれてくる子供の数字ばかり気にしていますよね。いわゆる出生数、入り口の部分ばかり。ご存知の通り、子供を生んだら「育てる」、「教育する」、「自立できるようになる」といった成長の段階というのがあるんですよ。その段階の中で、事故にあって亡くなる可能性、病気にかかる、障害を抱える、事件に巻き込まれる、虐待、ネグレクト、性被害、貧困、差別、いじめや不登校の問題、ブラック企業、過労、引きこもり、ワーキングプアだとか、様々な壁が立ちはだかってくるわけで、そんな一直線に上手くいくってもう稀な訳ですよ。そもそも生まれながらにして重度障害者であったり、身体や知能に問題を抱えながらも生きていかないといけない人だってたくさんいますよ。何故か「育てる」という視点が欠けている。更に日本社会に見切りをつける若者も少なくないじゃないですか。海外に行く人たち、新卒で就職しない人たち等、生き方は多様化しています。必ずしも日本社会に貢献して、なおかつ税金を納めて上の世代を負担してくれるようになるとは限らない訳ですよね。

ちなみにデータで見ると、内閣府「子ども若者白書」29年度版。htmlで見られます。
参考:http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h29gaiyou/s3.html

15歳~39歳の若年無業者は80万人近くいます。全体の2.8%。この層がそのまま中高年になっていく可能性も高い。

参考:引きこもりは長期化する。
http://amp.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201712/CK2017123102000117.html

同じく内閣府「障害者白書」平成30年度版による、障害児(18歳未満)の割合は以下。

身体障害者 7.1万人
知的障害者 22.1万人
精神障害者 26.9万人

参考:http://www8.cao.go.jp/shougai/whitepaper/h30hakusho/zenbun/index-pdf.html

100人子どもが生まれたら4人には先天性の障害があると聞いたことがあります。また、障害児の保育サービスはかなり厳しい状態で、なんとか障害児保育に預けられても小学校に上がるタイミングでサービスが終了するため、親が仕事を辞めざるを得ない問題があります。介護離職は高齢者だけではない。杉田氏は子育て支援に税金を使いたいようですが、この辺の障害児保育についてはどう考えているのだろう。多額のお金も労力もかかる。けれど、障害児でも重度になってくると動くことすらも難しい。杉田氏は「生産性がないからこの子育て支援には税金使いたくない」と言うのだろうか。

子供生む=生産性(笑)がまかり通るなら、世の中の社会問題も生きづらさも最初からないでしょ。そんな簡単なこともわからないなんて、ちょっとおかしいんじゃないか。頭数増やすことも確かに大切なことかもしれないけれど、今生きている人たちをどうするかの方が私はもっと大切だと思うんですよ。実際問題、LGBTで苦しんでいる人も、生まれてから、今を生きている中で起こっている問題や課題がたくさんあるのだから、まずはそこでしょ。生まれてきた子どもが性同一性障害だったらどうするのよ? 生まれてきたら、誰もが日本社会のために税金を納めてくれるとでも思っているのだろうか。あまりにも視野が狭すぎます。