白と黒の境界線

日々徒然をネットの隅に残す記録簿 専門は社会教育と文化振興

人と人との絆とは

『○○図書館は本と人、人と人との出会いの場。地域の…。』

3年前に毎日のように唱和していたスローガンを忘れてしまった。本と人、人と人との出会いの場、つながる図書館。地域の皆様の。そんな単語だけが走馬灯のように駆け巡ってくる。図書館は私の『居場所』だった。

―――。

先日、某ブロガー主催の本イベントに参加した時に、参加者が「本はコミュニケーションツールだ!」だとか「時を超えて作者と対話できる!」だとか語るのを聞いて、そっくりそのまま上司が同じことを言っていたのを思い出していた。
辿り着く結論はだいたい似たような場所に落ち着くんだろうな。

公共図書館の向かう先は貸出・返却だとか数字を追う単純なモノでなくて、地域の拠点であったり、コミュニケーションの場であったり、誰かや何かの居場所だったり、商談の場所であったり。そういう人と人、本と人の出会いの場が主流になっていくと思う。実際うちはそれを目指していた。街の本屋さんが減る一方でブックカフェはよく見かけるようになった。本屋という存在もこうしたリアルの追及に変化していっているように思える。

その本のイベントでは、図書館については言及されることがなかったのが残念ではある。Amazonでプレミア価格になっている本(10万円超え)等も国会図書館にいけば無料で読むことができる。読んでみて手元に置きたいならば買えばいい。
図書館においても、「買う」と「借りる」、「本」と「電子書籍」、「読む」と「聞く(オーディオブック)」、全部自分で好きな媒体を選べれば良いのにと、よく上司が言っていた。出版と本屋と図書館が手を取り合ってやっていくには、こうした選択肢を増やして共存していくことが必要なんだろう。

図書館談義はさておき。
やっぱり人と人とのつながりって大事だった。私は昔から人嫌いで今でも一人の時間がないと駄目な人間だ。けれど、誰かや何かの、自分と違う価値観や意見ってやっぱり必要なんだと思う。一つの価値観だけで生きるのは狭すぎる。自分に広がりが全くなくなる。

何でこんなこといきなり言い出したかというと、この間、連携事業で民間企業に出向くことがあったからだ。久しぶりにお客様の前に立って、接客をした。その時、私はやっぱりこの世界が好きだと、思ったのだ。コミュ障で陰キャの癖に、人嫌いなのに、やっぱり接客は好きだった。帰り際に上司から「もっと外に出てみることだね」と、言われた。その上司は異業種と交流が多く、営業マンのような明るさがあった。人を知っている人は懐が深い。


『○○図書館は本と人、人と人との出会いの場。』

図書館は、公共の場というのは、究極的な接客業だと思っている。
私は毎日のように自転車で地域を回っていた。

図書館員は外に出ろ!
図書館員はエプロンを外せ!
図書館員は接客業だ!
図書館員は本を通して地域と人とをつなぐファシリテータ!

私の前職はこのような価値観の会社だった。直営公務員にはこんな発想はできないと思う。

公共図書館の行き着く先をこれからも見守りたい。