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そして子どもが産まれたから

気が付けばあれから4年が経過していた…。

「お元気ですか?」

この世界も数年で移り変わっているように思える。

私がはてなブログを書いていた頃は、フリーランスが流行り始めて「好きなことで生きていく」がトレンドになっていた。はてなブログも収益化が全盛期だった気がする。今はどうなのかよくわからない。ただ、その頃にトップブロガーだった人が普通に就職していたりとかで、インターネットの様子も変わりつつある。

私はというと、その頃からずっと「普通」になることを目指していた。「敷かれたレールを外れたい」などと宣う若者の「退職しました」系の記事を横目に見ながら、ひたすら「外れたレールを再構築したい」と考えていた。当時は私も無職だったが、別に自分の力で稼ぎまくるとは思わなくて、安定した職業について、皆と同じになりたいと思っていた。(それには理由があったのだけれど、もう記事も公開するのを辞めた。)

そしてYouTuberが子どものなりたい職業1位になった時には安定した仕事についた。

その後、出会って3ヶ月で結婚し、つい最近子どもが産まれた。

(結婚するまでも60人以上と見合いをする婚活バトルを繰り広げていたがそれはまた別の話。)

私はこうしてレールを再構築することができた。

 

正直、子どもを産むことになるとは思わなかった。私は昔から子どもが欲しくなかった。

けれど、職場は既婚者や子持ちだらけで、世間の少子化とは正反対。独身は肩身が狭い。いざ婚活してみたら男側は「子どもが欲しい」が結婚したい理由。子なし婚活は絶望的だった。登録者6万人いても子なし希望の同年代男性は2、3人とか。その中から合う人は見つからなかった。子どもは「どちらでもいい」で活動した。

結局、3ヶ月程度で希望の相手と結婚できた。日々の生活は完璧じゃないし、喧嘩も多いけれど、結婚したことは満足している。

結婚したら次のステージの悩みが出てきた。義両親との仲、仕事との両立、子どもが授かれるのか。子どもが欲しくない私が夫の希望を叶えるために、「普通」になるために、妊娠、出産しようと思ったのは不思議だった。子どもは不妊治療をしたりして、できるまで時間がかかった。

幸い妊娠出産にものすごく理解のある職場だったのでスムーズに産休に移行できた。新卒の時はブラック企業で死ぬ気で働いていたのに、妊娠出産したら合法的に仕事を休める。日本の産休、育休は素晴らしい制度だと思った。子どもを産んだら勤労を回避できる。仕事を休めるのだ。

もちろん子育ては本当に大変だ。今も夜通し眠れない。おまけに慶應義塾の通信教育課程に在籍していて卒業論文を並行して書いている。自分の時間はほとんど取れない。夫が家事育児に積極的なのが幸いだった。

そんな人生を続けている内に救われたような気がした。あれだけなりたかった「普通」になれた気がしたからだ。安定した職業、結婚、出産。今となっては贅沢すぎる「普通」。

別に好きなことで生きていないけれど、なりたかった職業にもついていないけれど、やりがいを捨てたけれど、人生のレールを再構築することは、できた。

ようやっと人生に満足することができるようになった。

4年ぶりにはてなブログを再開したのも子育ての合間に時間できたからだ。

そして子どもが産まれたから、私は今日の気持ちを記録する。